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ごはんの薀蓄

炊飯や保管

 

  炊飯や保管etc・・・

 

・・・ご飯は五感で炊く・・・ 

なぜか、玄米を噛み、臭いを嗅ぎ、色・艶・味・硬さ・食感など等から米質を判断するようになって十数年経ってしまいました。始めは何も解らない新参者の米屋だった事と、お金も機材も経験も無い事。そして、元々が料理人だったことで生で口に入れられるものならとりあえず口に入れて確かめるのが習慣だったので自分にとっては、玄米を噛むのは当たり前かと思ったら、そんな事はしないようでした。それが今では、土を舐め茎をかじり、葉の硬さや色を確かめる。それがだんだん、土の場所や深さ、時期によっても味が変わる、それは茎も同じだという事を多くの産地で体験しました。

僕の場合、土から美味しいお米を育て見ているのではなく、「美味しいご飯は」どう炊かれ、どう「精米され」どう「保管され」どういう「稲姿で」どんな「土で育ち」どんな「人が育てたか」逆にさかのぼっているだけです。
今では、科学や理論も多少勉強しましたが、結局「ご飯は五感を研ぎ澄まして直火で炊くのが美味しいと思っています」日々の中で電気炊飯器やガス釜を使う事は否定しません。でも「旨い・・・!」と思わず微笑んでしまうご飯は違う
研ぎ【洗米】する時の米の感触と香り、ザルで水を切った時の米の輝き、炊飯中の湯気の出方や方向、音と香り、五感を研ぎ澄まして炊き上げてドキドキしながら蓋を開け「やったぁ~」「だめだぁ~」そして飯切りした時の香りと、色艶それを食べた時に思い通りに炊けた時の感激と旨さ・・・・
 色々な雑誌や、マスコミで様々な炊き方が紹介されています。
これが正しい、これが間違えという物は無いかもしれません。
ただ、他で売っているお米は解りませんが、自分のお店で扱っているお米のには、生産者の思いも含めて炊き方次第で大きく味が変わってしまうので
「こんな風に炊いて欲しい・・・」と思うことはあります。

 

 

・・・新米の炊き方・・・ やっぱり秋は、おいしい

新米という表示が出来るのは、収穫された年末までの精米したものという決まりが有ります。新米と言っても7月に刈り取られる南の米から、10月末頃に刈り取られるお米まで非常に長い期間です。収穫から1ヶ月間位は特にお米がまだ軟弱です良く言えば若々しいので特に新米らしさを味わえます。
通常新米はお米1:水1.1と書かれているものが多いのですが、実際は産地や米質炊飯器の種類によっても変ります。
軟らかい米質のお米ですと、お米と水同量でも充分ですし、硬質のお米や品種によっては、お米の1.2倍程の水で炊いた方が良いお米もあります。
又、炊飯器によっても炊き上がりが異なります。例えば圧力I・H釜ですと軟らかく炊き上がりますし。古い電気釜も火力が弱いため沢山の量を炊くと沸騰までに時間がかかり軟らかく炊き上がります。                    
一つの目安として、同じ産地の同じ品種のお米の場合は、古米の時と同じ水を入れてから、1合に対し大さじ1杯水を引いて、一度炊いてからお好みで調整して下さい。                                       一番よいのは、炊く量やどんな炊飯器で炊いているのかをお話して、ご飯の好みなどからアドバイスをくれる所で購入したり選べるのが一番だと思います

     お勧めの新米の炊き方(白米)・・・電気釜編
 洗米は、軽く3~4回たっぷりの水で手早く。「強く研いだり、お水が透明になる迄濯いだするとお米の表面にある旨みが流れてしまいます」。       特に新米は香りを楽しんで欲しいので、軽めの洗米で・・・
ザルで水切りを2~3分し、内釜にセットします。冷蔵庫で冷やしたお水で1時間以上充分吸水し、早炊きスイッチ(高速炊飯)で炊き上げます。炊き上がったら、飯切りして天地を返し余分な水分を飛ばして空気に触れさせ、蓋をしてあと5分蒸らします。 艶と、張りと新米のみずみずしさを味わえます。

 

 

・・・お米の保存方法・・・
お米は、半乾物品のような感じですが実はデリケートなんです。
1.臭いや、湿度に影響します。
 お米「精米」も「玄米」も臭いが写ります。ですから 臭いのある食品その他と一緒にしておくと、特に炊飯 中や炊き立ては臭いがしてしまうなんて事になりま  す。湿度により、乾燥したり水分を吸ったりすること で「ひび割れ」たり「カビが生え」たりしてしまいま す。
2.温度や、直射日光にご注意。
 本来は15度以下で温度変化が無いほうが良いのです。 容器や袋に入って温度変化が激しいと、水分が出たり 入ったりしてお米が痛んだり、もろくなったりしてし まいます。
3.お米の虫。
 特に15度以上、外気温で20度を超える季節や環境はお 米の劣化速度が速くなるだけでなく、虫たちにも最適 な温度となってきます。温度と湿度の条件が合うと1 ~3日で爆発的に増えてしまいます。清潔な容器や袋 に保存して下さい。
 「前のお米のカスやぬかが少しでも残っていると、発 生しやすくなります。米びつ(計量器付きのバイザー) は洗いにくく上からお米を足してしまい。古いお米が 容器の回りに残ってしまいますのでお勧め出来ませ  ん。
一番ベストは冷蔵庫の野菜室!でもそんなスペースないぞ・・・
 例えば5kg買ったら2kgを密閉容器や袋に入れ、極力空気を出して保存し残りを先に食べる。「但し一度冷蔵保管したら最後まで」又、発泡スチロールなどを米びつの外容器として、中に袋などで保存すると温度や湿度の影響を受けにくいです。特に夏場の数日不在の時は冷蔵庫へ・・・
当店の使用している5kg袋KIPSは、お米の保存に適した鮮度保持袋です。これで「米びつ」不要!繰り返し水洗いして使用出来ますが、野菜や果物などの鮮度保持にも使用して下さい。

 

 

・・・冬場の保管 乾燥した冬に特に気をつけてもらうこと・・・
一年中言える事ですが、特に冬の空気の乾燥や・暖房は要注意!袋
や容器の蓋を開けっ放しにして置くと、お米の水分が蒸発しヒビ割れたぼそぼそのお米になってしまいます。 それは、水切り時のざる上げも一緒です。ザルアゲは5分程度で充分です。水温が低い冬は、火力の弱い電気炊飯器だと、張りの良いご飯が炊けない事が有ります。それは、沸騰点に達するまで時間がかかり過ぎている為です。充分に吸水(米質により1~3時間浸漬)させたお米を高速炊飯やすぐ炊きのスイッチがあれば高速スイッチで炊き上げて見て下さい。
そして、美味しいご飯の為には、密閉容器で寒い所に保管し、冷たい水で・・・冷たい水は、吸水に時間を掛けて→冷たい水ほど給水に時間を要しますが、炊飯時に温い水を使うと45℃まで上昇する時間が早すぎて、お米の成分が上手く糊化しません。冷たい水から炊き上げると艶と張りの有るご飯に炊き上がります。

 

 

・・・羽釜で炊くと何故美味しいの・・・

電気炊飯器のコマーシャルで、羽釜炊きとか羽釜のようふっくら炊けるなどのC・Mを目にします。「初めチョロチョロ、なかパッパ・・・」が本当か?あるTV番組のコーナーの実演で羽釜での炊飯の実演を最近収録しました。羽釜は、底が丸く火を周りからも受けて全体が加熱され、更に重たい木蓋によって圧力がかかります。蓋に穴は無く蒸気を出せない為に蓋を押し上げて「おねば」が吹き零れるまで圧力がかかるのです。先人の知恵とはすごいもので、現在はお米が沸騰までに何分位必要で、沸騰から何分98度以上をキープすることでご飯が炊け、最後の蒸らしの余熱で芯まで熱を入る。そしてお櫃に移して余計な水分を取り「周りはしっかり、中は柔らかくしっとり」としたご飯になるのです。それらの水加減・火加減を体験から習得して料理屋の「飯炊き場で」又「家庭で」受け継がれて来ました。現在では、マイコンが制御して手伝ってくれますが、水加減や飯切りまではしてくれません。現在は、小さいガスコンロで使える羽釜も販売されていますので挑戦してみると炊飯には、日本料理の技法「煮る、炊く、蒸す、焼く」全てが入っている事が解ります。焼くという工程は底に薄っすらとお焦げが出来、それが旨みと香りの相乗効果を生みます。日本人でよかったぁ~・・と思えます。

 

 

・・・なぜモチ米は蒸かすの・・・
何故もち米は、炊かずに蒸かすのでしょうか?
もち米は、焦げやすく水っぽく炊き上がってしまうからです。
もち米を研いだら、(あまり強く研ぐ必要はありません。水が透明にならなくても4~5回洗えば充分です)たっぷりの水に6時間以上浸して下さい。 この吸水が充分でないと後で芯が残ります。前日に浸せば充分ですね・・・・ ザル上げ水きりしたもち米を、手拭やネットを濡らして絞り底にひき蒸し器で蒸します。必ずお湯は充分沸騰させ高火力で蒸しましょう。 お湯が足らなくならないよう予備のお湯を準備(途中で水を足すのは禁物) 家庭の火力では蒸気が少ないので量は控えめにして、沢山蒸す時は何回かに分けて下さい。
 ついでに・・・何故お正月にお餅を食べるの?・・・
世界の農作物の生産面積の3分の1がお米、3分の1が麦、残り3分の1がその他の作物です。しかし、麦は太陽エネルギーの転換率がお米より悪く2倍の耕作面積を必要とします。 日本の国土の狭さを考えると当然、お米の方が良いわけです。2,000年以上もお米と付き合っている日本では、清酒・焼酎・みりん・酢・麹(味噌や醤油)などが生み出され生活に密着してきました。 
そして日本人は、穀物に霊魂が宿っていると考え、穀物の霊魂と人間の霊魂とは一体であると意識して非常に神聖なものとして来たのです。 穀物(当時は稲魂といったようです)を食すということは、稲魂を体内に入れる事により人間の霊魂を強くするという意識が基本にあったようです。  お米とは、ただお腹を満たすものだけで無くそれ以上の食べ物だったのです。 そして、お米を造形的にしたものがお餅で有り液状にしたものが酒で有り、「お正月やお祭りにお餅を食べて、お酒を飲む」のは、御魂を強く再生するという意味合いがあったようです。 今では、一年中お米はもちろん、お酒もお餅も食べれる時代になってしまいましたが、太古の祖先の思いを年に一度位思い出して「ご飯やお餅を食べ」「酒を飲む」のも大切な事かもしれません。

 

 

 

・・・夏場の炊飯のご注意・・・ 真夏でも美味しいご飯が食べたい
食欲も低下し、ご飯の品質も低下するこの時期ですが、少しの手間とお手入れでおいしいご飯をモリモリ食べて夏バテしないようにしましょう。
お釜や、ジャーのお掃除をこまめにして下さい。蓋の部分やパッキンの部分を特に注意して洗って下さい。又、お釜の底や加熱部分の接触する所が汚れていると充分に熱が上がりませんのでお掃除して下さい。夏場はご飯の傷みも早いので以下の点にご注意下さい。
・すすぎを1度多くする
気温が高いとお米の表面から痛んできてしまいます。特に、開封から時間がたってしまった時などは1~2度多くすすぐことにより、表面の痛んだ部分を洗い流して下さい。
・冷たい水で、吸水してあげる
冷蔵庫で冷やしたお水を使ってじっくりと吸水してあげる。又は、
内釜ごと冷蔵庫に入れて吸水させる。冷蔵庫内なら約半日は大丈夫です。
・ジャーでの保温時間を極力短くし、残りご飯は冷凍保存。
ジャーにご飯を残したままで忘れると臭いが付着してしまいます。
そんな時は、洗浄した後アルコール殺菌又は、濃いお茶などを熱いまま入れ30分ほど蓋を閉めて放置するのも効果があります。
その後、しばらく蓋を開けてよく乾かして下さい。
・極力タイマー炊きは避ける。
吸水状態で常温で長時間放置しておくと水が腐敗しやすく、味が落ちたり、黄ばみが早くなってしまったりします。

おなかへったぁ・・・

 羽釜動画 炊けたよ