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私のお米観

いのちのね

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あまり多用するのが好きではないのですが、何かと「こだわり」「究極」「幻」・・・
という見出しが躍ります。それでは、あなたのお店の「こだわりは何ですか?」
と聞かれたら・・・それは命の根です。人もお米も根っこが大切!

栽培も精米も炊飯も、お米に負荷を掛けずに優しく丁寧にが原則!

昔は豊葦原瑞穂の国と呼ばれていても、お米の事をあまり知らない日本人です。

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恐竜たんぼ

畑と田圃の違いは知っていますか?畑は傾斜地でも出来ますが、田圃は水を張る為に、人口の土手を作って平らにして水が水平に張れるようにしなくてはなりません。そして、保水や土壌の問題などから一度辞めてしまった田圃を元に戻すのは大変なことなんです。
皆さんは、とっくにお米は自由に作れると思っているかもしれませんが、実は色々な弊害があり未だに減反しているのです。今までは頑張って美味しいお米を沢山栽培しようと思っている人もそうでない人も地域で一律の補助がありました。
しかし、今年からは「一生懸命これから農業を広げてゆこう」という農家さんや農業団体を援助する農政に変って行くはずなのですが・・現実は、専業農家ほど農業を続けて行けない現状なのです。

欧米先進国でも、国内農業を守る為にかなりの援助や保護をしています。その上で輸出しているのです。しかし、日本の栽培技術は非常にレベルが高いのに、その技術は日本で作っても高くて売れないし農業後継者も居ないので、日本の技術と種が海外にいって安い労働力で栽培され日本に輸入されているのです。現在、輸入食品と食の問題がクローズアップされていますが、物ではなく食に対する価値観が消費者レベルで変化しない限り変わらない気がします。

1本120円のジュースやコーヒー、ハンバーガーには疑問を持たずに毎日購入し、1月食べれるお米5kg2,000円3,000円のお米が高いという事が、米屋だからという事抜きで何と無く、変な気がします

水と食べ物は国産がいいですよね・・・今後も作る人がドンドン減ればもっと高くなってしまいます。国産品はごく一部のお金持ちしか食べられないなんて国にはなって欲しくないものです。
今少しずつ、日本食の良さや、日本の職人の技術の高さ、日本の文化が見直されてきています。お米に携わる一人として、国産米を確保するのが大変なんて時代にはなって欲しくないのですが・・・

マイ田んぼ2
マイ田んぼプロジェクトスタートしました。
毎日のように、環境や食の危機が叫ばれています。田圃はダムの役目を果たし、田圃に張られた水や稲の葉の裏から蒸発する水分により気温を下げる効果があると言われます。そして、自給率40%代の先進国最低のレベル。ご飯を主食といいながら「お米も」「ご飯と共に食べる昔からの食材」も作り手の高齢化と環境の変化で今後、お米も含め輸入に頼らなくてはいけないかもしれません。
若い生産者を育て、水田風景を子供達に残してゆく為に「マイ田圃プロジェクト」をスタートします
高橋1 悩みながらも・・・ 商売か!自分の思いを大切にするか!
お米も、基礎体力をシッカリ作って茎を太くし根を張らないと実りの秋に、雨や風で倒れてしまいます。
大粒の実を稔らせるのか、数多くの実りを目指すのか、正直難しい所です。とは言え「性格なのかなんなのか、こんな小さな店だから、自分の生き方=店作りになってしまいます」
生産者 偉そうな事言ったって・・・ こだわりだのへったくれだの言ったって、育ててくれる農家の人が居なきゃ何にも出来ないでくの坊が米屋・・・「売ってやってる、買ってやってるなんて思い上がっちゃいけないよ・・・」ましてやお米のことなら何でも解るなんて大きな間違え!一緒に米作りにも、販売にも、品質向上にも取り組んでいかなきゃ共倒れ!
下澤 旨いご飯を食べるには、まず楽しく食べる! 暗い所で食事をすると、味覚が鈍る!怒って食事すると味が解らない! 美味しいものは楽しく、家族や・友人・仲間と食べるからなお美味しい・・・そして「美味しいものは、作る人の手間と愛情が大事」だってプロでもアマでもメンドクサイ、かったるいけど仕方ないと思っている人が作ると不味いもんね・・・ホント
それと同じように、ただ売るためにキャッチコピー優先の炊飯器にも疑問たらたら・・・「美味しいご飯を食べてもらいたい」と思って開発されたお釜には愛情を感じる・・・これ変ですか?
匠搗精米 こだわりの精米だ!目利きだ!プロだ!ホントかいな・・・ 本当に自分で満足の出来る精米が出来ているのかと云うと、正直?「精米していて、アッこの米は旨いだろうな」と思えるのは月に数回、お恥ずかしい話です。自分の納得するもの物だけ本当に扱えるのかと云えば、答えはNO。自分が納得できればそれで良いのか、それもNO常に食べる側の人を考えて、少しでも100点に近づける努力をするしかないのでは!商売人には向かないかな・・・

 

私のお米観・・・

お米やに関する栽培からご飯までの私の考え方
田圃と生産者から教えられること・・・
田植の時期と夏から秋に掛けて、多くの産地に寄らせて頂いています。毎年、取引をしている産地だけで無く取引していない生産者の方まで暖かく迎え入れてくれて大変あり難いことです。 最初の頃は何も解らず産地を歩いていましたが、五感で勝負の私にとって「マイ長靴持って産地に行くと、始めての生産者の方には驚かれました。」田植を手伝いに来たわけでもなく当然刈り取りを手伝いに来た訳でもない、稲を抜き、泥をなめ、根や茎や葉を見る。そして田圃に注ぐ水を飲み確かめる!そんな事の繰り返しから色々な事を学び、更にお米にのめり込む結果となってしまいました。
お米は、1年に1回しか収穫できない!今年上手くいかなければ来年再チャレンジするしかない。でも、今年の失敗を直ぐ行動に起こさないと、来春では自然のサイクルに負けてしまいます。
 専業農家が激減する中、ある産地で「数十年したらここが日本で最後の水田です」と柵をされて観光地になったりして・・・なんて話してました。
 米作りが好きな人達は、田圃に居ると輝いて見えます。東京で自然と逆行して時間に追われた仕事をしていると産地に行ってホッとします。
 今、正直言って「水悪い・土悪い・風悪いけど生産者が善い産地が幾つか有ります。」今は人的努力で土が良くなってきました、水や風は自分の力ではなかなか変えられないけど何とか模索して美味しい米を作ろうとしています。未だ正式にはお客様に販売していませんが「近いうちに、一度食べてみて下さいと言えるお米になると期待しています。
左の写真は、田圃に住んでいるエビです。


 

山田さん家の苗床にて


 

ちっと最近変化してきたのかな・・・
新米の時期になると、当店のような小さなお店でもマスメディアから取材があります。今までは、今年の作柄は?新米の炊き方は?どこの産地がいいですか?などの質問でしたが、今年(18年)は特に、日本のご飯を中心とする食文化や、手間がかかってもいいから美味しく炊く方法、どうやってお米を選んだら良いか、栄養から農業の実態までもっと深くて本当の事、そしてこのままでは日本食は危機・・・という事までの取材、質問が多くなっています。ずっと、ずっと産地を周り生産者と酒を飲み、でも都会の競争と、経済効率の狭間の小さな米屋が発信してきた事を少し取り上げてくれて少しは変化してきたのかなと感じるこの頃です。


 

栽培や農薬に関して・・・
農薬は少ない方がいい、美味しい方がいい、安いほうがいい・・・それは当然かもしれませんが、東京ドームで水耕栽培されたような無農薬なら僕は食べたくない!色々な農法が有りますが、稲は自分の中で浄化する作用も持っています。やはり食べ物は太陽の光を浴びて作られた物がいいし、「季節や風土に合わせて健康に育った農作物は美味しいし体にも優しい」と思っています。生産性を追えば安くはなりますが、他にシワ寄せは来てしまいますよね。でも、少ない経験かもしれませんが最終的には生産者の人柄が味に出る気がします。
ですから、考えの方向性や取り組みの合う生産者の方達と必然的にお付き合いするようになってしまいます。


 

産地や銘柄で味は変りますか・・・
変ります。でももっと云えば、同じ生産者のお米でも刈り取り時期のたった一週間のづれによる天候の変化や、圃場の場所や水の流れでも出来が変ってしまいます。品種によって、味等の特性は違いますが品種で味が同じななら少なくても同じ地域の「こしひかり」は全て同じ味になってしまう。当然そんな事はりません。天候に恵まれた年などは差が小さくはなりますが、産地や銘柄も一つの目安に留めた方が良いと思います。

 

食味鑑定

お米の食味鑑定ってどうやるの・・・
これからは田圃で選ぶ、そして当然、お気に入りのお店を見つけること!

お米日本一コンテスト

 

 

お米日本一コンテスト

「旨いご飯にありつくには、お米の品質・精米技術・炊飯技術」この3点が揃って始めて美味しいご飯が食べられると思います。今までは、産地や、農法、品種で選ぶ傾向でした。でも、皆さんも同じ産地品種なのに味が違う、生産者から直接買っているのに美味しくなくなった何故・・・?そんな体験ありませんか。又、同じように、コイン精米機や家庭用精米機で精米したら味が違う、なんとなく不味い。高い釜を買ったのに不味くなった・・・!などの質問も新規のお客様から質問を受けます。
同じ生産者のお米でも、全てが同じではありません。
そして、精米や保管、炊飯も当然味を決める大切な要素です。
当店も、昔は「お米作りの上手な生産者を探していました」しかし、ここ数年は一緒に米作りを学び考え、昨年からはそれらを更に進化させて、地域、土質、その年の天候、水環境などを考え手間の掛けられる圃場に限定して更に良いものをお届けする取り組みや農業技術を高める取り組みもしています。急激な温暖化と天候の変化、そして農政の激変する昨今、「俺の米は魚沼より旨い!」「当店のお米は日本一」「この炊飯器を使えば極上米に炊き上がる!」なんて事ではないと思います。
川上から川下迄、お米に携わる同じ考えを基にする人達が一緒に取り組まないと、日本のお米も、ご飯食も崩壊すると思います。
そして、一方では電気炊飯器メーカーの開発テストや炊飯に関しての情報収集やテストなどの取り組みも同時に行なっています。
まだまだ全てが万全とは行きませんが、日本の田圃、旨い米、文化を残して行く為に、多くの人達と取り組んでいます。


 

食味の鑑定にはいくつかの方法があります。

 

1つは、理化学的評価方法。2つ目は、食味関連測定機械を使った方法。機械にも種類が有りメーカーによって数値は統一されていません。3つ目は、官能試験による人間の感覚による試験方法があります。官能試験もおおまかに基準米と比べる方法や、自分の食味感覚で比べる方法などが有ります。 どの評価方法もこれが絶対というものは無く、一長一短があります。
 


 

私の場合の、官能テスト・・・

日経トレンディ

 

 

 

 

美味しいご飯をたべるには、米質、精米、保管方法、炊飯どれが欠けても味が変ってしまいます。 その家庭や飲食店の炊飯方法や器具、ご家庭ならライフスタイル例えば「炊きたてを食べることが多い人と、ジャー保存が長い家庭」「沢山炊く家庭と、1升釜で3合しか炊かない家庭」飲食店でも「テイクアウトのお店と、店内飲食のお店」「皿盛りと丼」形態も様々ですので現在のご飯の炊飯方法や食事の環境を無視しての試験結果の評価イコール実際の個々で炊飯した場合も同じとなるのは難しいと思っています。 メディアでは「品種を当てることが面白く写るようですが」同じ品種でも、産地、作り手、炊飯方法で味が異なります。 とはいえ、一つの尺度は買う方としては知りたいのは当然のことです。     
私の場合は、まず玄米鑑定をします。色、艶、被害の粒、熟し具合、香り、水分、噛んだときの味、硬さ等々で過去の経験からそのお米の米質を推測します。そして自店で精米する場合は、品質を考慮して精米の仕方を変えて極力そのお米にとっての良い所が出るように精米しているつもりですが、外部からの依頼品などの場合は、精米の状態も玄米と同じように検査してそれから炊飯テストをしています。 
 釜は一般的な、中級ランクのIHの電気釜で、洗米回数、水、浸漬時間、炊飯量、重量あたりの水加減全て統一して炊飯し、炊き上がりの香り、色、艶、粘り、甘味、旨み、コシ、冷めてからの状態。ジャー保存してからの状態を食して、総合で判断するようにしています。そして、一番難しいのが「好み」人はそれぞれご飯の好みがあります。私にも当然好みがありますので、評価する際は私感が出ないように注意しています。
 美味しい、不味いでは無く。多くの引き出しを持つ事で、食べ手の方の総合的な好みに近いものを探し出すお手伝いをすることが、プロのお米屋の仕事の一つと考えています。   余談ですが、釜も色々持ってます・・・・・ 
 当然昔の羽釜・マイコン制御のガス釜・電気釜・IH釜・高圧IH釜・無水鍋等々 最新のIH釜は凄いけど昔の人の知恵はもっと凄いと、羽釜で炊くと良く解ります。


 

同じ品種なのになぜ味が違うの?・・・
お米は、その土地に合った品種の選定と栽培方法、その年の気象条件に応じての肥料・水管理などが大切になってきます。お米は品種によって登熟(稲が開花して受粉し、澱粉質を形成して行く時期)の特性が異なるため、その品種に適した温度で登熟させることが食味をよくする条件の一つになります。例えば、コシヒカリの場合登熟期間の平均気温は25度が良いとされ、これが高くても低くても粘りの低下や食味の低下が起こるといわれます。 気象がお米の味に与える影響は大きく、北と南では澱粉の充実形態が異なり、全般に南のほうが硬質的な登熟状態となります。
澱粉の充実は夜間に行われるため、夜温が高いと登熟が進まず、高温障害(お米が白濁する状態)が発生しやすくなります。その為、昼夜の温度差の激しい地域が食味を良くするといわれ、それらが安定した地域が良質米産地として名声を高める事が多いのです。
冷害年などで、気温が低く、日照不足などでも澱粉の形成が相対的に少なく、高たんぱくで窒素分が高い低食味なお米となってしまいます。
どんなに優秀な品種が登場してもなかなか、天候被害に勝つことはできませんが、肥料設計や水管理などの栽培管理が良食味米を作るのには大変重要なのです。
という訳で私は、まめな管理をしてくれる生産者やその年の天候によって産地やたとえ同じ地域でも、猛暑の年なら水源の冷たい水の引ける圃場などを選び、その年お客様に提供するお米の産地を決めてゆくのです。

 

私のお米観2

 

お米選び・・・
ごはんアップ 当店のお米が全ての方に、美味しいと感じて頂けるのかと云うとそうではないと思います。絵や音楽に好みがあるように、私の好きなお米をどうしても仕入れるため好みが全く反対であればこの米屋さんのお米はいまいち!となると思います。感覚の合う所で購入するのが一番だと思います。購入先の雰囲気や、接客から最初は判断するしかないかもしれませんが・・・
鑑定も含めると年間100点以上のお米を食べますがひどい作りのお米も、販売店のお米も当然ありますし、いい米だけどひどい精米という場合も有ります。お米は美味しいけど、このお店の態度が嫌い!それも味のうちです。お米に対する価値観もそれぞれですから、心地よく購入できる先が良いと思います。ただ、時々他のお米を食べることをお勧めします。そのお米の良さも再認識出来ますし・・

 

 

無洗米ってどう思いますか・・・
上白米 個人的には、食味にも環境にも疑問が多いのですが!この数十年でご飯の消費は半分で、精米技術は格段に向上しています。米ぬかが河川に流れる量も半分以下なのになぜ河川を汚す根源なのでしょうか。調査データでもその比率は非常に低くなによりも、自然な有機物を分解出来ない河川も問題です。売らんかなで環境や健康に結びつけるのは・・・と思います。美味しいものは手間暇掛かる物だし、自然なものは自然に帰ると思うのですが

 

精米で味は変りますか・・・
精米
変ります。私は、素材「お米」精米「下ごしらえ」炊飯「調理」の3つが揃って美味しいご飯になると思います。私の契約している産地の自宅でご飯を食べさせてもらって、いまいち!という事もしばしば「それは簡易精米機」の場合が多いです。鮮度も確かに大切なのですが、丁寧に米質にあった精米をすることで「食感や、旨み、保存性」などが変ってしまうのです。
技術的なことは、くどくなるので止めときま~す。