お箸の国の物語

ふなくぼ商店

お結び名人

美味しいお結びの握り方

おにぎりって、本当に美味しいですよね。でも同じご飯を使っても、握る人によって味が違うんです。

1.炊きたてアツアツを手で握ることが大切。

炊きたてのご飯を握るのは「本当に熱い」のですが、そこは我慢をしてアツアツを握って下さい。熱いうちに握ることで表面は冷めて硬くなっても、中は硬くなりにくいのです。冷めてしまったご飯ではそうは行きません。

2.なるべく、甘味の有る荒塩を使いましょう。

荒塩は、溶けにくいのですが旨みが精製塩より多く「しょっぱさがきつくない」ので荒塩を手になじませて、熱いご飯で握ることで表面に溶けてなじみ、お結びの表面に膜を作ってくれます。ご飯の甘味と旨みを引き出す相乗効果があります。

3.しっかりと、優しく握りましょう。

なんと、矛盾した話のようですが。これはお寿司の握りと一緒で、持っても崩れないが、ご飯を握りつぶさずに中はホックリとしたまま握る。言葉で表すのは難しいのですが、手早く握ることです。

4.お母さんの手で握るのが一番。

美味しいご飯は、手が覚えている

1~3の方法ですと、ラップに包んで握ったり、食品用の手袋では握れません。 当然直に手で握る事になるのですが、特に女性の更には母の手には乳酸菌が沢山いるのです。この善玉菌がお結びの腐敗を防いでくれるのです。 そして、塩の殺菌効果や梅干などの腐敗防止効果なども加わる事により、アツアツから保存まで利く日本のファースト・フードになるのです。

5.冬の空気の乾燥時や、寒い日は握ったら早めにラッピング。

乾燥した冬では、お結びの表面が早く乾きバリバリになり易いので上にラップをかぶせやや冷めたら、個別にラッピングを。夏などは、水滴の蒸れなどで腐敗しやすくなる為、水分吸収のペーパーなどを掛けてひと肌迄冷ましてから個別にラッピングをした方が良いですね。梅雨から夏は傷みやすい具材は避けましょう。

前日の余ったご飯に、おかかやジャコ・ゴマなどや高菜漬け等の刻んだもの「お好みの具材で」等々を合わせておにぎりにします。ポイントは「出汁醤油を入れる事」水分をある程度吸わせてあげ少しシッカリ目に握ることです。スプレーを使うと便利で表面に吹きかける事も出来ます。おにぎりをラップに包み冷蔵庫へ。朝40~60秒レンジupしてオーブントースターでサッと表面に焦げ目を漬けて完成。寒い日などは出汁やお茶で茶漬け風にして体を温めるのもいいですね。野菜沢山の味噌汁があれば寒い冬にシッカリと栄養を摂れます。

現在はコンビニの普及により他人の素手で握ったおむすびを嫌ったり、アミノ酸PH調整剤により腐敗の知恵が無くなっています。最近は猛暑でもあり手傷がある場合もラップやエンボスグローブを使って握って頂けば良いと思います。


此処までできたら、もう名人・・・

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