お箸の国の物語

ふなくぼ商店

ご飯とお米の薀蓄たれ・・・No.1

皆さんの歯は何本ありますか・・・

人間の歯は何本あるでしょう?現代っ子は親知らずが生えないと云われています。臼歯が20本、前歯が8本、犬歯が4本です。合計32本、これを4分割すると臼歯5本、前歯2本、犬歯1本となり 穀類の歯5:野菜果物の歯2:肉類の歯1の割合です。日本人は80歳迄に自分の歯が10本以下になるといわれています。

歯の予防も大切ですが、食生活にも原因があるかも・・・・?

縄文時代から、稲・稗・大麦を摂取していたと思われる日本ですが、長い進化の中で現在の骨格になり臼歯はウスの歯と書くように穀物を食べるために有り、前歯は野菜を犬歯は動物(肉)を食べるためにある歯です。他の動物達も自らが食する内容によって歯の数や形体が違うのは皆さんもご存知の通りです。では人間の歯から見た食生活を考えるとどのような配分で食すのが良いのでしょうか?

上記の配分から計算すると大凡、穀物を60%・野菜を25%・肉類を15%の食事のバランスが良いと言うことになります。

敗戦を期に例の無いほど急速に変えられてしまった日本の食文化!最近、厚生労働省ももっと穀物を摂取し乳製品や動物性蛋白質や脂質は少しで良いと今頃になって言っています。穀実には、活性酸素を消去する力や抗酸化の働きをしてくれるものが沢山有ります。 玄米食・胚芽米・雑穀・豆類や発酵食品などなど、それぞれのライフスタイルや家族構成又、年齢に合わせて過剰な無理をせず食生活に上手く取り入れて行く事が大切なのかなと思います。

 

今回はお米にかんする「量」のお話です・・・

百万石の大名って、どの位のお米の量を集めていたのでしょうか。

今から約420年前の豊臣秀吉の時代に面積や容積を量る単位が決められました。1升枡のサイズを4寸9分四方、深さ2寸7分と決めました、容積は現在の1.804ℓになります。1升の10倍を1斗、1斗の10倍が1石、1升の10/1を1合、その10/1を1勺と決めました。重さとしては1石は米質にもよりますが約150~155㎏ほどになりますので、100万石の大名は1年間に15万トン位の年貢を集められる領地を持っていたことになります。ちなみに1俵というのは4斗入りの俵で約60kgでした。今でも何俵という単位で私達は取引をしています。

それでは、逆にお茶碗1杯のご飯にはどの位のお米が必要なのでしょうか・・・?

お茶碗1杯を150gとすると、お米はご飯になると約2.2倍~2.25倍に炊き上がりますので67~68gのお米が必要になります。お茶碗1杯はご飯粒にして約3,000です。稲1株は品種や栽培方、天候などによって実る粒数や大きさもさまざまですが、1株の稲に約20本の稲穂がついていて、1本の稲穂に約150粒実っているとすると、お茶碗1杯のご飯を食べるのに1株の稲が必要になます。13杯のご飯を食べると1年で1,095株の稲が必要になるのです。

お茶碗1杯の値段にすると安いお米で27円~高いお米でも50円位という事になります。 狭い国土の日本では、お米は麦の半分の面積で収穫量が上がり栄養価や保存性も高く、腹持ちの良いお米が食文化に根ざして来ました。日本の人口は、縄文時代に27万人、弥生時代に60万人と云われていますが、現在の1億1千万人の食を支えてくれている農業をもっと見直さないといけないかもしれません。

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