お箸の国の物語

ふなくぼ商店

ご飯とお米の薀蓄たれ・・・No.2

なぜ、同じコシヒカリでも味が違うの・・・

お米は、その土地に合った品種の選定と栽培方法、その年の気象条件に応じての肥料・水管理などが大切になってきます。お米は品種によって登熟(稲が開花して受粉し、澱粉質を形成して行く時期)の特性が異なるため、その品種に適した温度で登熟させることが食味をよくする条件の一つになります例えば、コシヒカリの場合登熟期間の平均気温は25度が良いとされ、これが高くても低くても粘りの低下や食味の低下が起こるといわれます。 気象がお米の味に与える影響は大きく、北と南では澱粉の充実形態が異なり、全般に南のほうが硬質的な登熟状態となります。

澱粉の充実は夜間に行われるため、夜温が高いと登熟が進まず、高温障害(お米が白濁する状態)が発生しやすくなります。その為、昼夜の温度差の激しい地域が食味を良くするといわれ、それらが安定した地域が良質米産地として名声を高める事が多いのです。冷害年などで、気温が低く、日照不足などでも澱粉の形成が相対的に少なく、高たんぱくで窒素分が高い低食味なお米となってしまいます。

どんなに優秀な品種が登場してもなかなか、天候被害に勝つことはできませんが、肥料設計や水管理などの栽培管理が良食味米を作るのには大変重要なのです。同じ地域でも、まめな管理をしてくれる生産者が良いお米を育てられるのはそれらの理由が有り、夕に朝に水門を開けたり閉めたり、時には朝といっても4時なんてこともあるんです。今の時期でも隣の田圃同士で同じ品種でも、葉の色が違う光景は皆さんでもわかると思います。

 

茶碗と箸は「めし」を食べるために発達した?

私達の「ご飯」のイメージといえば、お米が100%で粘りのある白いご飯を連想すると思います。しかし、日本人全体(庶民)がご飯「白飯」を食べるようになったのは戦後のことです。稲が日本に伝わってから最初は「籾のまま焼いて食べていた」ことは以前にも紹介しましたがわずか60年以上前頃までは、長い間「めし」を主食にして来ました。「めし」は麦・芋・栗・雑穀など季節ごとに畑などに出来る作物を米に混ぜて炊いた物です。 お米は半分程度がやっとだった時代もあるようですが、痩せた土地の地域では殆ど入っていない時代もあったようです。一般庶民の箸の普及は

そんな「ぱさぱさのめし」を食べるには口のつけやすい茶碗と、めしをかっ込む「かき込む」道具として箸が必要だったようです。それ以前に箸が無かったわけではなく 初期の箸は神様が使う器として、竹製のピンセットのような形のものだったようで、しばらくは箸は竹製だったようです「だから、箸の字は竹冠」。そして江戸時代以降、武家や上流階級で塗り箸が使われるようになりました。

箸選び、親指と人差し指を広げその長さの1.5倍の長さが良いと言われます。

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