お箸の国の物語

ふなくぼ商店

浸漬プロのこつ

「浸漬」吸水の重要性

浸漬(吸水)によって芯までふっくらと炊き上がるかどうかが、左右されてしまいます。

時間が無いから面倒くさい・・・なんて言わずに、ちょっとプロの技を覗いてみましょう。

1.お米が充分に水を吸い、飽和状態にする事が大切です。

中まで水が吸水されたかどうかを見極める技を伝授・・・「お米が白くなれば芯まで吸水されている×」爪や・包丁で押しつぶし、カケラや粒にならず粉上になればOK

2.季節や水の温度によって異なります。

水の温度が低い冬や、冷蔵庫で冷やした水などを使うと 吸水はゆっくりとされて行きます。時間はかかりますがこの方が粒立ちが良く、艶も出ておいしい!」

又、ギャバやマルトオリゴ糖も増え栄養価が増し、冷めても硬くなりにくいのです。目安としては、ただ炊ければいいなら1~2時間「旨み甘みを引き出すには6時間以上1日程度 冷蔵庫内で吸水」低温でゆっくり吸水させる事でお米の隅々に水が行き渡りムラなく加熱されてお米がシッカリと膨らみでんぷんがα化されることで冷めても硬くなりにくいご飯になります。

夏場は長時間水に漬けておくと水が痛んでしまうので特にタイマー炊きには注意どおしてもタイマーでないとという方はせめて冷水で準備して、保温は避けましょう「氷を解かした冷水にするのも良い手ですね・・氷をそのまま入れると場所より温度差が出来てしまいますのでNG」

お勧め

冷蔵庫にスペースが有れば内釜ごとお出かけ前に入れて、半日~1日ならOK。帰ったら高速炊飯で炊けば20分で美味しいご飯の炊きあがり」 飯切りを忘れずに。

急場しのぎの裏技テクニック(但し、炊きたてで食べてね!)

湯沸かし器のお湯で研いで、冷たい水(冷蔵庫で冷やした水や氷を溶かした水)を使い10分程吸水させ高速炊飯「早炊き」で炊いてしまう。その際、米3合に大さじ1杯の日本酒を入れて炊飯して下さい。純米酒なら尚善し 「沸騰点が高くなります」

最近の電気炊飯器は前炊き機能(吸水促進)が付いている為、自然吸水させた場合は早炊きモードで炊飯して下さい。冷水での自然吸水の方がお米の本来の味を引き出せます。「最新の炊飯器にしたのに美味しくない!雑誌・マスコミで云っていた通りしたのに美味しくない!炊飯講習会で呼ばれた時などにも質問されます。」私見ですが 詳しく触れませんが、炊飯器も正直コンセプト倒れの物や手法も米質や品種、精米等の品質差で同じ様にならない事もあったり、ひどい場合はネットで仕入れた知識を1~2度試しただけでマスコミやSNSで話している例もある為全ての情報が正しいと思わず、情報も選別する事は必要だと思います。

3.お米屋さんの搗精「精米」技術によって変る浸漬時間

古米は別として、搗精が悪くお米を割ってしまったり、目に見えない亀裂をお米に作ってしまうと、吸水は早いのですが 艶・張りが無く旨味の抜けたご飯になり、精米技術により米肌の状態が変わる為食感にも影響します。良い米ほど、吸水に時間が掛かりますが 「張りと艶があり噛んで旨味のあるご飯に炊き上がります。」


これでまた一歩、職人技に近づきました。

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